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あんまマッサージ指圧師・鍼灸師
ぱんだ先生 2014年1月22日公開

 

みなさんご存知の通り、日本は世界でも有数の長寿国と言われています。2013年の日本人の平均寿命は、男性79.59歳、女性86.35歳です。約50年前、日本の平均寿命は男性約50歳、女性約54歳でした。それが現代では約30年も延びています。

ちなみに、2012年のWHOの統計では、日本人の平均寿命は、女性は世界一、男性は世界5位となっています。

 

“健康寿命”って何?

“健康寿命”とは、2012年に厚生労働省が初めて算出した「介護を受けたり病気で寝たきりになったりせず、自立して健康に生活できる期間」のことです。

2010年の調査では、男性70.42歳(同年の平均寿命79.55歳)、女性73.62歳(同86.30歳)と報告されています。

 

“平均寿命”-“健康寿命”=?

“平均寿命”と“健康寿命”の差は、男性で9.13年、女性は12.68年あります。

これは、「寿命を終える直前の、男性では約9年、女性では約13年、自由に日常生活が送れない“不健康な期間”がある」ということになります。長寿世界一の影に、このような数字があるとは驚きですよね(>_<)!!!

 

何歳ですか?

「そんな先のこと...」と、ピンとこない方も多いと思います。

では、あなたのご両親は何歳でしょうか?

私の両親は70代前半です。すでに“健康寿命”にさしかかっています…(–;)

今は、二人とも小さな不調はいろいろと持ちつつも「ある程度自由に日常生活を送れる」状態です。

 

訪問治療の現場から

私は、患者さんのお宅や介護施設を往診でまわり治療をする機会が多く、そのほとんどは寝たきりや歩行困難、認知症などの介護や介助が必要な方です。今の仕事を始めるまでは、80代以上の高齢者の方と接する機会などほとんどなく、ましてや寝たきりの方に会うことなど皆無でした。仕事を始めて約4年の間に、いろいろな患者さんと会話をしたり、意思の疎通ができない方に接したり、様々な場面に遭遇するうちに、両親のこと、老後の自分のことを考えさせられました。食生活、飲酒、貯蓄etc….そして、いざという時の延命措置、終末期医療のことetc….

とくに、

近年“胃ろう”の是非を問うマスコミの報道も多く、実際に“胃ろう”を造設している患者さんも多いので、私にとっても身近な問題となっています。

 

“胃ろう”を知ろう

“胃ろう”とは、口から食べられなくなったり、嚥下機能が落ちてしまった患者さんの胃に小さな穴を開け、管を通して栄養を入れる人工栄養法です。そこには2つの方向性があり、1つは「口から食事ができるようになるまでの一時的な処置」、もう1つは「口から食べられるようになる回復の見込みがなく、生命を維持するために行う処置」です。前者は、また口から食べられるようになればはずせますし、終末期に中止をすることもできます。しかし、後者の場合は “栄養補給を止める=死”を意味するので、はずすことは困難です。もし、患者さんが看取りの時期に近づいて延命手段としか思えなくなった家族が中止してほしいと医師に頼んでも、それは「殺人行為」だと考え、家族からの訴訟を恐れ多くの場合中止をしてくれません。

 

本来の“胃ろう”

もともと“胃ろう”は、障害があって口から食べられない子供のために開発された人工栄養法です。その後、全身麻痺や筋萎縮性側索硬化症やパーキンソン症候群などの難病患者や、脳梗塞や脳出血など脳血管障害を起こし、嚥下機能が低下した患者へも造設されるようになりました。

しかし、日本では終末期の高齢者や認知症の患者に、医師から適切な説明のないまま造設され、看取りの時期になったとき、その“胃ろう”が本人や家族が望まない「延命治療」になってしまうことが多く、問題視されるようになりました。“胃ろう”を行うこと自体が問題なのではなく、医師と患者側で十分な話し合いがないままに行われる事が問題なのです。

 

改革の兆し

そんな中、2012年に日本老年医学会が発表した「高齢者ケアの意思決定プロセスに関するガイドライン」には、様々な条件付きで、“胃ろう”をはじめとする経管栄養法や人工水分、人工呼吸器の中止や減量が医療の選択肢として入ってきました。まだ議論のたたき台となる程度のものですが、患者がより良い看取りの時期を迎えるための、改革の第1歩となることを期待します。

 

終末期医療の優先順位(日本医師会、日本老年医学会「終末期医療に対するガイドライン」より)

では、現在どのように終末期医療が進められているのかというと、

①事前指示がある場合は患者の意思を尊重し対処する。

②事前指示が不明確な場合は、本人の言動を日頃から知っている家族がいて、患者の意思が推測できる場合はそれに従う。

③意思が推測不明確な場合は、治療により回復ができないと医師が判断した場合、他の医師、看護師、家族が話し合い、治療の再開または中止をきめることができるようにする。

 

事前指示って何?

「終末期には胃ろうはつけないで」とか「延命治療はしないで」といった自分の意思を、緊急時や認知症などで自分の意見が言えなくなった時ために、文書で意思表示をするものを“事前指示書(アドバンス・ディレクティブ)”、“生前指示(リビング・ウィル)”と言います。

指示書には、次の3点を入れることが推奨されています。

①胃ろうなどの人工栄養(経管栄養)にするかどうか?

②人工呼吸器を使用するかどうか?

③心停止になったときの心肺蘇生をどうするか?

 

あなたならどうする?

あなたはどう考えますか?自分のことにしても、ご両親のことにしても、すぐに決められることではないですよね。家族で話し合いをするにしても、切り出しにくい内容です。大きな病気をしたときや還暦などの節目は、家族で話し合うには自然なタイミングではないでしょうか。

誰にでも寿命はあり、“老い”は必ず訪れます。この特集が考えるきっかけになればうれしく思います。

 

東洋医学的に見た“老化”

老化は「腎」と密接な関係があります。東洋医学では「腎」には生まれながらに持っている生命の根本的なエネルギーである“先天の精”が蓄えられていて、それが加齢と共に減少すると“老化”が起きると考えます。これを「腎虚」といいます。

「腎」は骨、髄、歯、髪、耳、肛門、尿道、水分代謝、泌尿器系などと関係が深いので、「腎虚」になるとこれらの機能が低下するため、骨が脆くなる、歯が抜ける、白髪、脱毛、耳が遠くなる、排尿異常、むくみなどのトラブルが起こります。まさしく老化現象ですよね。

 

「腎」を養う食べ物

白菜、くるみ、ごま、黒豆、えび、くらげ、昆布、海苔、はまぐり、たまご、豚肉、シナモンetc.

特に、黒い食材と海藻が良いと言われます。


 

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