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葛西はりきゅう漢方治療室(葛西)/國定先生
no.40 2010-09-16

 

それは、汗をかいて体内の熱を発散することが上手にできないからです。

最近はどこでも空調が効いていて、屋内にいれば非常に快適に過ごせます。 しかしそのようなぬるま湯のような状況が続くと、暑い時には発汗して体内の生命活動により生じた熱を逃がし、寒い時には、内臓諸器官が冷えて機能が低下し ないように毛穴が閉じる(鳥肌)という自律神経の働きが悪くなります。 すると、極端な温度変化に遭遇した時に、一時的にうつ熱状態が起こります。自律神経が正常に働けば必要に応じて発汗し、体温を維持しますが、うまく働かな いと熱中症となるのです。

さらに、自律神経といえば精神安定にも大いに関わり、情緒不安やうつ病、更年期障害の一症状と思われているホットフラッシュにも繋がることは皆さん周知のことと思います。

それをエアコンで快適な温度、湿度にしてしまったら、体内にこもった熱を発散できず、体表はカサカサ、喉(喉も体表の一部)はカラカラ、体内は余った水分でたぷんたぷん(蓄積すればセルライトになりむくみや肥満の原因に)という状態になります。

最近、熱中症に関連したニュースや番組、よく見ますよね。 そこでは水を飲め、エアコンうまく使えと盛んに訴えています。
特に気になったのが、どこかのテレビ番組で、夜寝る時にはタイマーで1時間で消すより、朝まで弱めに付けていたほうが健康には良いということを堂々と言っていたことです。 ほんとのところはどうなんでしょう。

ありえないです!

なぜなら 熱中症は、体内に熱が篭って起こる病気であることは皆さんご存知な通りです。 だったらなぜ、わざわざ体表を冷やして汗をかかないようにするのでしょうか? 夜は、1時間くらい冷やして、途中で起きてしまったらまた、ちょっとだけ付ける、あるいは、扇風機で空気を動かす程度にして、たっぷり汗をかいてくださ い。

夏は、体温と外気温の温度差が少ないため案外体力を消耗しません。 ですから、食欲が落ちたり多少睡眠が不足がちになっても耐えられるのです。

それがこたえてしまって仕事にならないという方はすぐにでも来院してください。 はり治療が最適です。 反対に冬は、体温を36度に保たなければならないので、外気によって体温が下がらないよう摂取したエネルギーの大部分を消費して体を温めます。 夏早く目が覚めて、冬はなかなか起きれないというのはこのためです。

この考え方は明らかに人間の存在、生命力を無視しています。

運悪くすでに自力で汗をかくことができない状態に陥ってしまっている人は、徐々に汗をかく練習をしていく必要があります。 そうでない人は、できるだけ、日本の高温多湿の環境を生き抜くというスタンスを貫いて下さい。 こういった、人間本来の持つ力(自然適応力)を無視した生活をすることは、単純に考えても強く生き抜くための良策でないことは明白です。
※本コラムは筆者の独断に基づき執筆されたものです。内容を保証したり、これらの情報によって生じたいかなる損害についても当社および本情報提供者は一切の責任を負いません。